前節では金融・投資におけるESG投資の盛り上がりについて述べました。
本節では企業の商品を購入する消費者の変化についてご説明します!
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世界の消費者の気候危機に対する姿勢
世界の消費者は気候変動を緊急事態であると捉えている。
世界50ヵ国122万人を対象にUNDP(国連開発計画)が実施した調査「民衆の気候投票」によると、
どの年代においても半数以上の人が気候変動を緊急事態であると捉えているようです。
世代間で比較すると、未来の消費を担う18歳未満の世代は特に強く危機感を感じていることが読み取れます。
脱炭素に取り組むことは、世界の消費者、特に若者層へのアピールとなる可能性があります。
次に日本の消費者に焦点を当てましょう。
日本における消費者の意識
日本の消費者の消費は変わりつつある
消費者が社会課題を意識し、社会課題に取り組む企業の支援につながるように消費を行うことを「エシカル消費(倫理的消費)」と呼びますが、
エシカル消費に関する消費者庁の2016年度と2019年度の調査結果を比較してみると、
「よくわからない」と答える人が減り、「これからの時代に必要」と答えた人が増えていました。日本国民のエシカル消費への意識が高まっていることが見受けられます。
単に意識が高まっているだけでなく、実際に行動にもつながっているようです。
エシカル消費に関連する言葉を知っている人の中で、実際にエシカル行動を取った人の割合を比べると、2019年度は2016年度に比べて7.1ポイント上昇していました。
企業が脱炭素など環境問題に取り組むことは、エシカル消費への意識が高まり行動にも表す消費者へのアピールにつながる可能性があります。
本節では消費者の意識についてご説明しました。
次節では企業目線での取引先の変化についてです。