5-1. CO2排出量の業種別内訳【カーボンニュートラル教材】

産業部門

まずは間接排出量が1位の産業部門です。

産業部門からの排出は減少中。製造業による排出が大部分を占める。

国立環境研究所「日本の温室効果ガス排出量データ(1990~2020年度)確報値」よりE4G作成
CO2 の部門別排出量【電気・熱配分後】

製造業の内訳としては鉄鋼、化学、機械がTOP3であり、全体の70%を占めます

国立環境研究所「日本の温室効果ガス排出量データ(1990~2020年度)確報値」よりE4G作成

運輸部門

続いて排出量2位の運輸部門です。

国立環境研究所「日本の温室効果ガス排出量データ(1990~2020年度)確報値」よりE4G作成

自動車が運輸部門の87.6%を占める。

以下で青系統の色で表されている部分が自動車によるCO2排出ですが、運輸部門の多くを占めます。

自動車(貨物)と自動車(旅客)を比べると自動車(旅客)の方が量は多いです。また、航空や鉄道といった輸送手段は灰色で色付けされた「その他」に含まれ、全体に占める割合は小さいです。

全体量の推移に焦点を当てると、1990年~1996年は自動車(旅客)による排出量増加が顕著であり、総排出量も増加しています。その後は2002年ごろまで横ばいで、その後は減少しています。

グラフ右端の2020年に注目すると大幅に排出量が減少していますが、これは新型コロナウイルス感染拡大による輸送量の低下が原因であることが推測されます。

産業部門においては鉄鋼業・化学工業・機械製造業が、運輸部門においては自動車部門が特に日本の脱炭素化のために重要であるといえるでしょう。